株式投資では、相場の分析やトレンドの把握にさまざまなツールが使われていますが、その中でも、特に重要なテクニカル分析の要素が「移動平均線」です。僕の在籍している株塾ではテクニカル指標は移動平均線だけしか使ってなくて、先生だけではなく多くの塾生が大きな利益を出しています。
ここでは移動平均線の一般的な解説と、どのように使うのか詳しく解説していきますね。
目次
分かりやすい移動平均線の解説
移動平均線とはその名の通り、移動する平均値です。5日移動平均線なら、翌日になると5日前が平均から消え、当日の値が平均に追加される形です。
※赤い線が5日移動平均線
トレンドが分かる
移動平均線を使うことで、ローソク足だけでは分かりにくいトレンドが分かるようになります。
例えばこちら
ローソク足だけですが、これでは上がってるのか下がってるのかちょっと分かりにくい。なので移動平均線を入れてみましょう。
ほら一目瞭然でしょ?この線は50日移動平均線ですが、下げのトレンドだと言うことが移動平均線を入れるととてもわかり易くなります。
長期で見ると・・・
網掛けの部分が上の2枚の図のところですが、ローソク足だけだと分かりにくいものの、下げトレンドなのでその後も下がっていくことが分かりますね。
株塾での移動平均線の組み合わせ
3000人の塾生を擁する株塾では以下の移動平均線が使われています。
5日線、10日線、30日線、50日線、100日線
基本的にはこの5本です。100日線は省かれることもあります。10日線~100日線はトレンドを掴むために使われます。5日線はちょっと違う使い方をします。後述しますね。
5日線の使い方:トレンド転換の起点
一般のトレーダーからは、ローソク足の動きとあまり変わらないという理由で、軽視されがちな5日線ですが、株塾ではとても重要視しています。最重要と言っても過言ではありません。
なぜなら株塾では下半身、逆下半身という5日線を使った技がトレードの基本になっています。
5日線を割った状態から、5日線を越えて陽線で半分以上出た状態、これを下半身と言います。逆に、5日線を越えた状態から、5日線を割って陰線で半分以上出た状態を逆下半身と言います。
株塾では、この下半身、逆下半身がエントリーの起点です。
下半身で買いのエントリー、逆下半身で空売りのエントリーでその後の上げ下げを取っていきます。もちろん下半身、逆下半身以外でもエントリーすることはありますが、基本的にはこのルールに従います。
5日線以外の線の使い方:トレンドを掴む
その他の線はトレンドの流れを掴むのに使います。10日線は短期、30日線と50日線は中期、100日線が長期といった具合です。
例えば、仮に10日線が上向きだったとしても、30、50日線が下向きだったら、トレンドが安定していないので、エントリーは難しくなります。
逆に10日線、30日線、50日の向きが揃ってきたらトレンドが出来ているサイン。さらに100日線が揃えばもう完璧。この場合は強気で勝負することも可能です。
トレンド+下半身
上記で書いたように、トレンド転換には下半身、大きな流れは30日線、50日線などを使います。これを組み合わせることで大幅な上昇や下落を掴むことが出来ます。
上図のように30日線が上向きのときに一時的下がって、下半身が出たらそこでエントリー。大きな上昇を取ることが出来ます。逆に30日線が下向きのときに逆下半身が出たら空売りでエントリー、大きく取ることが出来ますね。この移動平均線の組み合わせを株塾では超重要視しています。
5日線以外の線の使い方:反発
また10日線、30日線、50日線、100日線は相場の反発にも使われます。
上の図では、50日線で株価がキレイに反発していますね。この場合、移動平均線がとても重要な指標であることが分かると思います。
ゴールデンクロス・デッドクロス
移動平均線の交差はとても重要なシグナルです。
上の図のように、30日線を10日線が越えてきたとき、大きな相場が完成します。この状態はゴールデンクロスと言われています。逆に、下に抜けたときはデッドクロスと呼びます。デッドクロスの後、大きく株価が下げているのが分かりますね。
上の図では10日線と30日線の交差を解説していますが、5日線と10日線、30日線と50日線、50日線と100日線などの交差でも有効です。